向原の道祖神と甲子塚



富士宮市小泉はエリアの広い居住区ですが特にこの一帯には道祖神さまが多いのは周辺に大小の社寺が集中しているのと、やはり富士・吉原宿から富士山を目指す際に目標となる富士宮・村山浅間大社への道筋に当たる…というのがあるのかも知れませんね。
この道祖神さまは富士根南公民館の敷地の一角に据えられていて甲子塚と二つの題目塔と共に鎮座していますが、すっかり風化していて年号銘を読み取ることが出来ませんでした。かろうじて持ち物像ということだけを面影として感じることが出来ます。
ただ隣に並ぶ題目塔には元禄年間の文字と「駿河富士郡下小泉村」という銘が彫られ、当時はまだ富士宮という地名ではなかったという事が判ります。
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近くにまだ石造物が在るのでは…と歩いていると木立の中に石祠が二つ並べてある所がありました。サイドの碑を見ると昭和50年に土台などを整備して祀りなおしたもののようです。
散逸し忘れられてゆくこうした文化財を行政ではなく一個人(正確には複数です)がその保護に尽力されているかと思うと頭の下がる思いがしますね。

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